住宅ローンは固定金利と変動金利、どっちを選んだらオトクなの?

住宅を購入する際はほとんどの人がローンを組むことになるでしょう。 その際、固定金利と変動金利を選ぶことになると思いますが、どちらを選んだらいいかわからないという方がほとんどでしょう。 この記事では、分かっているようで意外と知らないふたつの金利の違いについて、詳しく解説していきます。


この記事は約7分で読み終わります。

固定金利のメリット・デメリット

固定金利とは、ローンを組むときに金利が固定され、返済が終わるまで変動がないタイプです。

金利は世の中の状況に応じて水準が変化しますが、この借り入れ方をすると途中で影響を受けることはありません。

固定にも種類があり、「全期間固定金利型」と「固定金利期間選択型」のふたつに分けることができます。

全期間は満期まで最初に設定された金利で返済を続ける型です。固定金利といえば一般的に思い浮かべるのはこちらになるでしょう。

選択型では、固定金利の期間を選ぶことができ、期間終了後にもう一度金利のタイプを選び直す方法です。決める年数も2年~20年など商品によってさまざまですが、基本的に短いほど金利は低くなります。

それでは、次からはメリットとデメリットについて解説していきましょう。

メリット

メリットとしては、市場の金利が上昇しても、金利が固定されているので返済額は変化しないという点でしょう。

この恩恵により安心して長期間の収支計画が立てれるようになります。

住宅ローンの代表的なものとしては全期間固定金利型の「フラット35」などがあり、35年のローンが組めることや比較的低い金利なのが特徴です。

期間選択型は、今後の資金繰りに合わせて固定期間を設定することができます。

子どもの教育費など、費用の必要な時期や期間の大まかな見通しが立つ場合は、返済額の変動のない固定金利の方が収支も安定しやすいでしょう。

その後、支出に合わせて再度プランを選ぶことでライフスタイルに合った金利を選べるようになるのです。

このように、返済が一定であることで収支計画が立てやすく安定感のあることと、状況に応じた選択性も兼ねているのがメリットといえるでしょう。

デメリット

固定金利の最大のデメリットは、変動金利よりも金利が高めであるという点でしょう。つまり、合計の支払額が多くなる可能性があるのです。

また、市場の金利が上昇傾向にある場合は安心することができますが、逆に低金利が続くと、結果的に変動金利より返済額が高くなります。

そのためローン契約時が高い金利であった場合、直後に金利が下がったとしても恩恵を受けることができず満期まで支払い続けるしかありません。

また、次の変動金利の項目で紹介する5年ルールや125%ルールが適応されないため、期間選択型の終了時期によっては一気に金利が上昇して支出が増える可能性もあるのです。

長所が短所になり得るように、一定の金利は安定というメリットを生みますが、逆に返済が下がる可能性もなくすといえるでしょう。

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変動金利のメリット・デメリット

変動金利とは、文字どおり借り入れを行った後からも金利が変動するローンのことをいいます。

変動にも周期があり一般的には年に2回、6ヶ月ごとに見直され、5年に1度返済額の変更が行われるため、毎月や毎日変化するようなものではありません。

また住宅ローンには「元利均等返済」と「元金均等返済」という方法があります。

元利均等は月々の返済額を一定に保つ支払い方で、収支計画を立てやすい利点がありますが、元金の返済が少ないため利息の負担が大きくなるという部分に注意が必要です。

逆に元金均等では元金の返済を早く行うため、合計の支払い額を抑えることができるでしょう。しかし、借り入れ直後は毎月の返済額が多くなるため、返済計画をしっかりと考えておかなければなりません。

このふたつのうち元利均等返済を選ぶことで、先ほどお伝えした5年ルールと125%ルールが発生するのです。

5年ルールは、市場の金利が上昇しても5年間は返済額が変わらないという決まりを意味します。

125%ルールは、この5年以降に急激な金利上昇があったとしても、元々の返済額の125%は超えないようにするルールです。

このルールは金融機関によっては導入していない可能性もあるため、事前に確認しておいてください。

それでは、変動金利のメリットとデメリットについても確認していきましょう。

メリット

固定金利よりも借入時の金利が低めに設定されているというのが変動金利の大きなメリットです。さらに、見直しが行われた際に金利が下がると、返済額も少なくなるという魅力があります。

変動金利といえど5年間は基本的に返済額が変わらないため、変動に対する準備も整えやすいでしょう。

金利が下がった状態が続けば、満期まで低金利を維持し最終的に支払う総額も固定金利より大幅に抑えることが可能となります。

少ない利息で借り入れができるというのは貴重なメリットでしょう。

デメリット

変動は必ずしも下がるだけではありません。当然ながら金利が上昇する可能性があるというのはデメリットになります。

金利が上昇すると返済額が増えるため、支払いが苦しくなるというリスクと不安がともなうでしょう。

このように良くも悪くも変動する可能性があるため、将来的な収支計画を立てにくく、変化に耐えるための資金がある程度必要かもしれません。

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固定金利と変動金利、それぞれ向いている人

どちらも一長一短ありますが、それぞれの返済方法に向いている人についてご紹介します。今後ローンを考えている方はぜひ参考にしてください。

固定金利に向いている人

基本的に固定金利を選択する場合は、計画どおりに返済したい人が向いているでしょう。

メリットでもお伝えしたように、金利の変化がなく返済計画を立てやすいのが特徴ですので、将来を見据えて計画的に人生設計したい方に適しています。

また、今後金利は上昇すると予測している人や、返済額が増える可能性に不安を感じる人も固定金利の方が良いでしょう。

変動金利に比べると、借入時の金利が高く設定されているものの、それ以上にリスクを避けて計画性を重視したい人は固定金利を検討してみてはいかがでしょうか。

変動金利に向いている人

今後も金利が低くなると思っている人は、始めから低金利の設定の多い変動金利が向いているといえます。

実際に、バブル崩壊後から金利は急激に低下しており、現在でも低い水準を保った状態が続いているのも事実です。

そのため、一般的にも変動金利の方が利息が安いというイメージがあると思います。

しかし将来の予想は専門家でも難しいため、金利の動向を逐一チェックできる人の方が良いでしょう。

また、125%ルールがあるとはいえ返済が増える可能性もあります。いざというときのことも考えて、支払いができる程度の資金確保が重要です。

子どもが近々独立する、収入アップが見込める、繰り上げ返済も可能な資金力など、収支にやや余裕のある人におすすめできるローンの組み方といえるでしょう。

住宅購入は、人生でとても大きな買い物ですので不安や心配は尽きないと思います。一人で考えていてもなかなか良い答えが出ないときは、専門家に尋ねてみてはいかがでしょうか。

住宅ローンについてお悩みの方は、ぜひハウスマーケットにご相談ください。

ハウスマーケットでは、エージェント制を取っており、豊富な知識を持つハウスエージェントがパートナーとなって住宅購入に関するご相談から、お客さまに最適な物件探しをサポートいたします。

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まとめ

今回は、固定金利と変動金利について解説してきました。

どちらが良いというわけではなく、それぞれに向いているかどうかが重要のようですね。

安定と計画性をとるか、低金利の追及をとるかは、ライフスタイルや収入の状況などによって考え方は変わるでしょう。

住宅を購入する場合はほぼローンを組むことになると思いますので、どうすれば良いか決めかねている方は、お気軽にハウスマーケットにと問い合わせください。