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2026.07.30

実家を相続放棄したらどうなる?残る管理責任と完全に手放すための対処法

親から実家を引き継ぐことになったものの、建物が老朽化している、遠方にあって管理できない、住宅ローンや借金が残っているなどの理由から、実家の相続放棄を検討している方もいるのではないでしょうか。

家庭裁判所へ相続放棄を申述し、相続放棄が有効に成立すると、原則として初めから相続人ではなかったものとみなされ、実家だけでなく預貯金や借金なども含めた相続財産を一切引き継がないことになります。ただし、相続放棄をすれば、その日から実家に関するすべての責任が自動的になくなるとは限りません。

特に、相続放棄をした時点で実家を現に占有している場合は、相続人や相続財産清算人が実家の管理を始めることができるまで、財産を保存する義務を負う可能性があります。また、相続財産を処分すると、相続を承認したものと扱われ、相続放棄が認められなくなるおそれもあります。

この記事では、実家を相続放棄した場合の法的な扱い、相続放棄後に保存義務が残るケース、避けたい行為、実家の管理から離れるための手続きを分かりやすく解説します。

実家を相続放棄したらどうなる?基本ルールと法的な扱い

相続放棄とは、亡くなった方の財産や債務を一切引き継がないために、家庭裁判所へ申述する手続きです。

相続放棄が受理されると、法律上は初めから相続人ではなかったものとみなされます。そのため、実家の所有権を取得しない代わりに、預貯金などのプラスの財産も、借金などのマイナスの財産も引き継ぎません。

項目 基本的なルール
手続き 家庭裁判所に相続放棄の申述を行う
申述先 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
原則的な期限 自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内
法的な効果 初めから相続人ではなかったものとみなされる
対象となる財産 不動産、預貯金、動産、借金などの権利・義務全体

⚠️注意点:「死亡日から必ず3か月」ではなく、原則として、自分が相続人になったことを知った時から3か月です。ただし、起算日が争いになることもあるため、相続の発生を知ったら早めに確認しましょう。

実家だけを選んで相続放棄することはできない

相続放棄では、「管理が大変な実家だけを放棄し、預貯金だけを受け取る」といった財産ごとの選択はできません。

相続放棄を選ぶ場合は、実家を含む不動産、預貯金、株式、自動車などのプラスの財産と、借金、未払い金などのマイナスの財産をまとめて引き継がないことになります。

財産の種類 主な例 個別に放棄できるか
不動産 実家、土地、山林、農地、収益物件 できない
プラスの財産 現金、預貯金、株式、自動車 できない
マイナスの財産 借金、未払い金、保証債務 できない

相続放棄すると次の順位の相続人に影響する

先順位の相続人が全員相続放棄をすると、後順位の親族が相続人になる場合があります。

例えば、子が全員相続放棄をした場合、被相続人の父母や祖父母などの直系尊属が相続人となり、直系尊属がいない場合や全員が相続放棄した場合は、兄弟姉妹などが相続人となる可能性があります。

順位 相続人となる可能性がある人 補足
常に相続人 配偶者 他の順位の相続人と共同相続する
第1順位 子。子が先に死亡している場合は孫など 子が相続放棄した場合、その子の子が放棄者を代襲するわけではない
第2順位 父母、祖父母などの直系尊属 第1順位の相続人がいない場合などに相続人となる
第3順位 兄弟姉妹。先に死亡している場合は甥・姪 第1・第2順位の相続人がいない場合などに相続人となる

💡ポイント:家庭裁判所から次順位の相続人へ、自動的に相続開始の通知が届くとは限りません。親族間のトラブルを避けるためにも、相続放棄を予定している場合は、必要に応じて次順位の親族へ事情を伝えておくことが大切です。

全員が相続放棄しても直ちに国のものになるわけではない

相続人となる人がいない場合や、相続人全員が相続放棄をした場合は、相続人不存在の状態になることがあります。

ただし、全員が相続放棄した時点で、実家が自動的に国名義になるわけではありません。一般的には、家庭裁判所が選任した相続財産清算人が債権者への支払いや財産の換価などを行い、特別縁故者への財産分与が行われる場合はその手続きを経たうえで、残った財産が国庫へ帰属します。

段階 主な内容
1. 相続人の確認 戸籍などを調査し、相続人の有無や相続放棄の状況を確認する
2. 清算人の選任 利害関係人などの申立てにより、家庭裁判所が相続財産清算人を選任する
3. 財産の清算 債権者への支払い、不動産の売却などを行う
4. 特別縁故者への分与 家庭裁判所が認めた場合、財産の全部または一部が分与される
5. 国庫帰属 清算後に残った財産が国庫へ帰属する

相続放棄後も実家の保存義務が残るケース

相続放棄が受理されれば、原則として実家の所有者にはなりません。しかし、相続放棄の時点で相続財産を現に占有している人は、相続人や相続財産清算人がその財産の管理を始めることができるまで、一定の保存義務を負う場合があります。

2023年4月1日に施行された改正民法では、相続放棄後の義務を負う人が、相続放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有している人であることが明確になりました。

比較項目 改正前 2023年4月以降
条文上の表現 自己の財産におけるのと同一の注意をもって管理を継続する 自己の財産におけるのと同一の注意をもって保存しなければならない
対象となる人 解釈上、対象範囲が分かりにくい面があった 相続放棄時に財産を現に占有している人
義務の内容 管理の継続 財産の保存

⚠️重要:改正後の保存義務は、「善良な管理者としての注意義務」ではなく、条文上は「自己の財産におけるのと同一の注意」をもって保存する義務です。

「現に占有している」とはどのような状態か

「現に占有している」とは、一般的には、その財産を事実上支配している状態を指します。

例えば、親と実家で同居しており、親の死亡後もそのまま居住している場合は、実家を現に占有していると判断される可能性が高いと考えられます。

一方、遠方で暮らしており、実家に居住したことも日常的に管理したこともない場合は、必ずしも現に占有しているとは限りません。ただし、鍵を保管している、家財を使用している、定期的に管理しているなど、具体的な事情を踏まえて判断されます。

状況の例 占有と判断される可能性 確認したい事情
親と同居し、死亡後も実家に居住 高いと考えられる 居住状況、家財の使用状況
実家を倉庫などとして使用 高くなる可能性がある 私物の保管、出入りの状況
鍵だけを保管している 鍵だけで一律には判断できない 管理の実態、出入り、支配状況
遠方に住み、実家へほとんど行っていない 低い可能性がある 従前の管理状況、家財の利用状況

保存義務として求められる可能性がある対応

保存義務は、実家を改良したり、多額の費用をかけて全面的に修繕したりする義務とは異なります。

具体的な範囲は建物の状態などによって異なりますが、重大な損傷や財産価値の減少を防ぐための最低限の対応が必要になる場合があります。

対応例 目的 注意点
戸締まり 侵入、盗難、放火などを防ぐ 鍵の交換などを行う場合は、事前に専門家へ確認する
雨漏りの応急処置 建物の急速な劣化を防ぐ 大規模修繕や解体は独断で行わない
危険箇所への立入防止 第三者の事故を防ぐ 倒壊のおそれがある場合は自治体や専門家へ相談する
状況の記録 引き継ぎ時に建物の状態を説明する 写真、対応日、支出内容などを残す

保存義務はいつまで続くのか

民法上、相続放棄時に財産を現に占有している人は、相続放棄によって相続人となった人や相続財産清算人が、その財産の管理を始めることができるまで、保存義務を負うことがあります。

相続財産清算人が選任されただけで、必ずその瞬間に保存義務が終了するとは限りません。清算人などが管理を始められるよう、実家の鍵や関係書類、これまでの管理状況を伝え、管理の引き継ぎが完了したことを書面やメールで記録しておくことが重要です。

💡引き継ぎのポイント:鍵、登記情報、固定資産税の通知書、修繕履歴、近隣からの連絡事項などを整理し、いつ、誰に、何を引き渡したかを書面やメールで残しましょう。

実家を放置した場合に考えられるリスク

保存義務がある人が必要な対応を行わず、その結果として財産に損害が生じた場合は、相続人や相続財産法人などとの関係で責任を問われる可能性があります。

また、建物の一部が落下して第三者に被害を与えた場合などは、保存義務とは別に、不法行為責任や工作物に関する責任などが問題になることもあります。

主なリスク 具体例
建物の劣化 雨漏りや換気不足により腐食・カビが進行する
第三者への被害 瓦や外壁材が落下し、近隣の建物や通行人に被害を与える
防犯上の問題 不法侵入、不法投棄、放火などの対象になる
近隣トラブル 雑草、害虫、悪臭、越境した樹木などについて苦情を受ける
行政上の対応 空家等対策特別措置法などに基づく助言・指導等の対象となる可能性がある

相続放棄前後に避けたいNG行為

相続人が相続財産の全部または一部を処分した場合などは、法律上、相続を単純承認したものとみなされることがあります。

❓単純承認とは:亡くなった方の預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金や未払い金などのマイナスの財産も含めて、すべて相続することです。相続財産を売却・消費するなど一定の行為をすると、本人にそのつもりがなくても、法律上「相続を承認した」とみなされる場合があります。

単純承認が成立すると、実家や預貯金だけでなく、借金などの債務も原則として引き継ぐことになります。相続放棄を検討している間は、相続財産を独断で売却、廃棄、使用しないことが重要です。

行為 主なリスク 対応の考え方
実家を売却する 財産の処分と判断される可能性が高い 相続放棄を検討中は行わない
建物を解体する 不動産の現状を大きく変更する 緊急性がある場合も専門家へ確認する
価値のある遺品を売る 相続財産の換価・処分に当たる可能性がある 価値が不明な物も保管する
預貯金を引き出して私的に使う 単純承認と判断される可能性が高い 口座には手を付けない
遺産を隠す 法定単純承認の問題となる 財産目録を作り、正確に記録する

実家の片付けや遺品整理

遺品整理をどこまで行うと単純承認に当たるかは、品物の価値、処分方法、目的、規模などによって判断が分かれます。

腐敗した食品の処分や、衛生・安全上必要な最低限の対応は保存行為と評価される可能性があります。一方、高価な家具、家電、骨董品、貴金属などを売却または持ち帰る行為は、相続財産の処分と判断されるおそれがあります。

遺品整理の例 考えられる扱い 注意点
腐敗した食品を処分する 保存行為と評価される可能性がある 処分前後の写真を残す
写真や手紙を保管する 経済的価値が乏しければ問題にならない場合がある 価値の有無が不明な物は持ち出さない
家具・家電を一括処分する 財産の処分と判断される可能性がある 業者へ依頼する前に専門家へ相談する
貴金属や骨董品を売却する 単純承認となる可能性が高い 売却・換金を行わず保管する

固定資産税や借金を支払う

被相続人名義の借金や未払い金を、相続財産から支払うと、財産の処分として単純承認と判断されるおそれがあります。

一方、相続人が自分の財産から支払った場合に必ず単純承認になるとは限りません。しかし、債務を引き受ける意思があったのではないかと争われたり、支払後の精算が複雑になったりする可能性があります。

固定資産税、公共料金、借金などの請求が届いた場合は、独断で支払うのではなく、相続放棄を検討していることを伝えたうえで、弁護士などへ対応を確認しましょう。

請求・支出 注意点
被相続人の借金 相続財産から返済せず、債権者へ相続放棄予定または手続中であることを伝える
固定資産税 納税義務者や賦課時期、相続放棄の状況によって扱いが異なるため、市区町村と専門家へ確認する
電気・水道・ガス料金 解約や停止は必要になることがあるが、未払い分の支払い方法は事前に確認する
葬儀費用 社会通念上相当な範囲の支出が直ちに単純承認になるとは限らないが、遺産からの支払いは慎重に判断する

⚠️判断に迷う場合:「少額だから問題ない」「家族のためだから大丈夫」と自己判断せず、支払い・廃棄・売却を行う前に専門家へ相談しましょう。

相続放棄をした後に財産を隠したり消費したりする

相続放棄をした後であっても、相続財産を隠したり、私的に消費したり、悪意をもって財産目録に記載しなかったりした場合は、法定単純承認の問題となる可能性があります。

相続放棄が受理された後も、実家から価値のある物品を持ち出したり、預貯金を使用したりしないよう注意しましょう。

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⚠️注意点:相続放棄をする前に売却契約を締結したり、相続財産を処分したりすると、相続放棄に影響する可能性があります。査定や情報収集にとどめ、具体的な売却手続きを進める際は、必ず弁護士などへ確認してください。

実家の保存義務から離れるための対処法

相続放棄時に実家を現に占有しており、保存義務を負う場合は、実家を放置するだけでは義務から離れられません。

基本的には、実家を相続する人や、家庭裁判所が選任した相続財産清算人へ鍵や関係書類などを引き渡し、その人が実家の管理を始められる状態にする必要があります。

対処法 適しているケース 主な注意点
次順位の相続人へ引き継ぐ 次に相続人となる親族がいる 相手が相続放棄する可能性もある
他の共同相続人へ引き継ぐ 自分以外に相続を承認する人がいる 鍵や資料を正式に引き渡す
相続財産清算人の選任を申し立てる 相続人がいない、または全員が相続放棄した 申立資格、必要書類、予納金などの確認が必要

対処法①:次の相続人へ実家を引き継ぐ

自分が相続放棄をしても、他の共同相続人や次順位の相続人が相続する場合は、その人へ実家の管理を引き継ぎます。

ただし、次順位の相続人も相続放棄をする可能性があります。相手が相続することを前提に一方的に鍵を送り付けるのではなく、相続関係や相手の意向を確認したうえで引き継ぎを進めましょう。

手順 具体的な対応
1. 相続関係を確認する 戸籍を確認し、現在の相続人や次順位の相続人を整理する
2. 実家の状況を説明する 建物の状態、借金、税金、修繕履歴などを伝える
3. 相手の意向を確認する 相続するのか、相続放棄を検討するのかを確認する
4. 管理資料を引き渡す 鍵、登記情報、税通知、修繕記録、近隣情報などを渡す
5. 引き渡しを記録する 受領書、メール、書面などで引き渡し日と内容を残す

対処法②:相続財産清算人の選任を申し立てる

相続人の存在が明らかでない場合や、相続人全員が相続放棄して相続する人がいなくなった場合は、家庭裁判所へ相続財産清算人の選任を申し立てる方法があります。

相続財産清算人は、被相続人の財産を調査し、債権者への支払い、不動産の換価、特別縁故者への財産分与に必要な対応などを行います。

項目 概要
申立人 利害関係人または検察官
申立先 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
主な必要書類 戸籍関係書類、住民票除票、財産資料、相続関係図など
選任される人 家庭裁判所が事案に応じて適任者を選任し、弁護士などの専門職が選任されることもある
費用 申立費用のほか、財産状況などに応じて予納金を求められる場合がある

予納金は事案や裁判所によって異なる

相続財産だけでは清算人の報酬や管理費用などをまかなえない可能性がある場合、家庭裁判所から予納金の納付を求められることがあります。

予納金の有無や金額は、実家の状態、預貯金の有無、債権者数、売却可能性、管理に必要な費用などによって異なります。そのため、「必ず数十万円」「一律100万円」などと決まっているわけではありません。

📝費用を確認する方法:申立先となる家庭裁判所や依頼予定の弁護士・司法書士へ、財産状況を伝えたうえで、申立費用や予納金の見込みを確認しましょう。

相続財産清算人への引き渡しを完了する

相続財産清算人が選任されたら、実家の鍵、書類、管理状況などを清算人へ伝え、具体的な引き渡し方法を確認します。

保存義務から離れる時期について争いを避けるため、清算人から引き渡し完了の確認を得て、書面やメールを保管しておくと安心です。

実家の相続放棄に関するよくある質問

Q1. 相続放棄をすれば固定資産税は払わなくてよいですか?

A. 相続放棄が有効に成立すると、初めから相続人ではなかったものとみなされるため、原則として、被相続人の固定資産税債務を相続することはありません。ただし、相続放棄前の登録状況などにより納税通知書が届く場合があります。通知書を放置したり自己判断で支払ったりせず、相続放棄申述受理通知書などを用意して、市区町村の担当窓口へ相続放棄の事実を伝え、対応を確認してください。

Q2. 相続放棄後も実家に住み続けられますか?

A. 相続放棄をすると実家を相続する権利はありません。相続人や相続財産清算人などから明渡しを求められる可能性があります。また、居住を続けていれば、実家を現に占有している者として保存義務を負う可能性があります。

Q3. 相続放棄後に実家を売却できますか?

A. 相続放棄した人は、原則として実家を相続していないため、所有者として売却することはできません。相続人がいない場合は、相続財産清算人が家庭裁判所の許可を得るなどして売却を進めることがあります。

Q4. 3か月を過ぎたら相続放棄できませんか?

A. 原則的な熟慮期間は、自分が相続人となったことを知った時から3か月です。ただし、相続財産がないと信じたことに相当な理由があり、後から借金の存在を知った場合など、事情によっては申述が受理される可能性があります。期限を過ぎている場合は、早急に弁護士へ相談してください。

Q5. 3か月以内に判断できない場合はどうすればよいですか?

A. 相続財産の調査に時間がかかり、3か月以内に相続放棄するか判断できない場合は、熟慮期間内に家庭裁判所へ「相続の承認又は放棄の期間の伸長」を申し立てる方法があります。申立てをすれば必ず認められるわけではないため、早めに準備しましょう。

Q6. 国に引き取ってもらう手続きを自分で行えますか?

A. 相続放棄した実家を、相続放棄者が直接国へ引き渡す手続きではありません。相続人不存在の場合は、相続財産清算人による清算などを経て、残余財産が国庫へ帰属します。なお、相続土地国庫帰属制度は、相続などで土地の所有権を取得した人を対象とする別の制度であり、相続放棄とは仕組みが異なります。

まとめ:相続放棄は3か月以内に検討しよう

実家を相続放棄すると、原則として初めから相続人ではなかったものとみなされ、実家だけでなく、預貯金や借金などを含むすべての相続財産を引き継がないことになります。

ただし、相続放棄時に実家を現に占有している場合は、相続人や相続財産清算人が実家の管理を始めることができるまで、実家を保存する義務が残る可能性があります。

🔴この記事の重要ポイント

  • ▪ 相続放棄は、原則として自分が相続人となったことを知った時から3か月以内に申し立てる
  • ▪ 実家だけを選んで放棄することはできない
  • ▪ 先順位者が全員放棄すると、後順位の親族が相続人となる場合がある
  • ▪ 相続人全員が放棄しても、実家が直ちに国のものになるわけではない
  • ▪ 相続放棄時に実家を現に占有している人は、保存義務を負う可能性がある
  • ▪ 相続財産の売却、消費、隠匿などは単純承認につながるおそれがある
  • ▪ 相続人がいない場合は、相続財産清算人の選任を検討する

相続放棄は、期限の起算日、財産の処分、保存義務、次順位の親族への影響など、個別事情によって判断が変わりやすい手続きです。相続放棄を検討している場合は、実家の片付けや支払いを進める前に、弁護士などへ相談しましょう。

一方、借金がなく、実家に一定の資産価値が見込める場合は、相続放棄をする前に売却査定を取り、相続後に売却する方法と比較することも選択肢の一つです。

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⚠️免責事項:本記事は、一般的な法制度や不動産売却に関する情報を提供するものであり、個別の法律相談を行うものではありません。実際の相続放棄や財産管理については、弁護士、司法書士、税理士、管轄の家庭裁判所などへご確認ください。

出典・参考資料

■ 公的機関の出典(主要情報)

  1. 裁判所「相続の放棄の申述」
    https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_13/index.html
  2. 裁判所「相続の承認又は放棄の期間の伸長」
    https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_25/index.html
  3. 裁判所「相続財産清算人の選任」
    https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_15/index.html
  4. 裁判所「特別縁故者に対する相続財産分与」
    https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_16/index.html
  5. e-Gov法令検索「民法」第915条、第921条、第939条、第940条ほか
    https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
  6. 法務省「相続土地国庫帰属制度について」
    https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html

■ 制度利用に関する注意

各制度の必要書類、郵便切手、予納金、手続きの運用などは、申立先の家庭裁判所や個別の事案によって異なる場合があります。最新情報は、管轄の家庭裁判所または専門家へご確認ください。