育休中に住宅ローンは組める?審査の不安を解消!後悔しないための全知識

「育休中でも住宅ローンは組めるの?」「審査に通るか不安…」そんな悩みを抱えている方に朗報です。結論から言うと、育休中でも住宅ローンは組めます。
ただし、通常の住宅ローン審査とは異なるポイントがあり、正しい知識と対策が必要です。本記事では、育休中の住宅ローン審査で重要な3つの課題と、それを乗り越えるための具体的な対策を徹底解説します。
記事の目次
育休中の住宅ローン審査:3つの課題
育休中の住宅ローン審査では、通常の審査とは異なる3つの大きな課題があります。
収入の一時的な減少
育児休業給付金は、休業開始時賃金の67%(6ヶ月経過後は50%)に減額されます。多くの金融機関では、育児休業給付金を年収として算入しないため、審査上は「収入ゼロ」とみなされるケースがあります。
復職の不確実性
金融機関が最も重視するのは「安定した継続収入」です。育休中は復職時期や復職後の雇用形態(時短勤務の有無など)が不確定なため、金融機関にとってはリスク要因となります。
返済負担率の基準
住宅ローン審査では「返済負担率」(年収に占める年間返済額の割合)が重要な指標です。一般的に、返済負担率は25~35%以内が目安とされています。育休中は収入が減少するため、この基準を満たすことが難しくなります。
📌 重要ポイント
育児休業給付金は年収に算入されないため、復職後の見込み年収で審査されることが一般的です。
住宅ローンを組むための5つの対策
育休中でも住宅ローンを組むための具体的な対策を5つご紹介します。
対策1:復職証明書の取得
勤務先から「復職予定証明書」または「復職証明書」を発行してもらいましょう。以下の内容が記載されていると効果的です。
- 復職予定日
- 復職後の雇用形態(正社員継続、時短勤務の有無)
- 復職後の想定年収
- 勤務先の押印・署名
対策2:産休・育休前の源泉徴収票を準備
直近の源泉徴収票に加えて、産休・育休前のフルタイム勤務時の源泉徴収票を提出することで、復職後の年収の妥当性を証明できます。可能であれば過去2~3年分を用意しましょう。
対策3:配偶者の収入を活用
配偶者が安定した収入を持っている場合、以下の方法で住宅ローンを組むことができます:
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| ペアローン | 夫婦それぞれが主債務者となり、2本のローン契約を結ぶ方法です。それぞれが住宅ローン控除を受けられるメリットがあります。 |
| 収入合算 | 配偶者の収入を合算して審査を受ける方法です。「連帯保証型」と「連帯債務型」の2種類があります。 |
対策4:頭金を多めに準備
物件価格の20~30%の頭金を用意することで、借入額を減らし、返済負担率を改善できます。金融機関からの評価も高まります。
対策5:育休中でも柔軟な金融機関を選ぶ
以下のような金融機関は、育休中の審査に比較的柔軟な場合があります。
- フラット35:復職後の見込み年収での審査が可能
- 地方銀行・信用金庫:個別の事情を考慮した審査
- ネット銀行:一部は産休・育休中でも申し込み可能
育休中に使える税制優遇制度
住宅ローン控除(住宅ローン減税)
住宅ローン控除は、年末のローン残高の0.7%を所得税・住民税から最大13年間控除できる制度です。2025年度も継続予定です。
控除額の計算例
| ローン残高 | 年間控除額 | 13年間の合計 |
|---|---|---|
| 3,000万円 | 21万円 | 最大273万円 |
| 4,000万円 | 28万円 | 最大364万円 |
💡 注意点
育休中で所得税が発生しない場合、その年の控除は受けられません。しかし、復職後に控除を再開できます。
フラット35子育てプラス
2024年2月13日から開始された新制度で、子どもの人数に応じて金利が優遇されます。
| 子どもの人数 | 金利引き下げ幅 | 引き下げ期間 |
|---|---|---|
| 1人 | 年0.25% | 当初5年間 |
| 2人 | 年0.50% | 当初5年間 |
| 3人以上 | 年0.75% | 当初5年間 |
ペアローン vs 単独ローン比較
配偶者の収入を活用する場合、ペアローンと単独ローンのどちらを選ぶべきか、詳しく比較します。
詳細比較表
| 項目 | ペアローン | 単独ローン |
|---|---|---|
| 契約本数 | 2本(夫婦それぞれ) | 1本(主債務者のみ) |
| 団体信用生命保険 | 夫婦それぞれ加入 | 主債務者のみ加入 |
| 住宅ローン控除 | 夫婦それぞれ受けられる | 主債務者のみ |
| 諸費用 | 2本分必要(高い) | 1本分(標準) |
| メリット | 借入額増、控除額最大化 | 手続き簡素、コスト低 |
| デメリット | 諸費用高、片方退職でも返済継続 | 借入額に限界、控除額少 |
おすすめの選び方
✅ おすすめの選び方
ペアローン:夫婦ともに正社員で長期就業予定、高額物件を検討
単独ローン:将来的に片方が退職予定、手続きを簡素化したい
無理のない返済計画の立て方
返済負担率の目安
年収に対する年間返済額の割合を「返済負担率」といいます。一般的な目安は以下の通りです:
| 年収 | 適正返済負担率 | 月々の返済額目安 |
|---|---|---|
| 400万円 | 25%以下 | 約8.3万円 |
| 500万円 | 25%以下 | 約10.4万円 |
| 600万円 | 30%以下 | 約15万円 |
| 700万円 | 30%以下 | 約17.5万円 |
ライフプラン別シミュレーション
ケース1:共働き継続型(世帯年収800万円)
- 借入額:4,500万円
- 返済期間:35年
- 金利:年1.3%(変動)
- 月々返済額:約13.2万円
- 返済負担率:約20%(安全圏)
ケース2:片働き移行型(世帯年収500万円)
- 借入額:3,000万円
- 返済期間:35年
- 金利:年1.3%(変動)
- 月々返済額:約8.8万円
- 返済負担率:約21%(適正範囲)
返済計画のチェックポイント
- 育児費用の確保:保育料、教育費を別途確保できるか
- 緊急予備資金:生活費6ヶ月分以上の貯蓄があるか
- 働き方の変化:時短勤務や転職の可能性を考慮
- 金利上昇リスク:変動金利の場合、1%上昇時の返済額を試算
よくある質問(FAQ)
Q1. 育休中に住宅ローンの審査は通りますか?
A. はい、可能です。ただし、復職予定証明書や産休前の源泉徴収票など、復職後の収入を証明する書類が必要です。フラット35など、育休中でも柔軟に審査する金融機関を選ぶことがポイントです。
Q2. 育児休業給付金は年収に含まれますか?
A. 多くの金融機関では、育児休業給付金は年収として算入されません。審査では復職後の見込み年収が評価対象となります。
Q3. 復職前にローンを組むべきか、復職後にすべきか?
A. 可能であれば復職後の方が審査は通りやすいです。ただし、物件のタイミングや住宅ローン控除の開始時期を考慮すると、育休中でも申し込むメリットがある場合があります。
Q4. 配偶者だけの収入で住宅ローンを組むことは可能ですか?
A. 可能です。配偶者の年収が十分であれば、単独ローンで審査を受けられます。ただし、将来的に共働きを再開する場合は、ペアローンや収入合算も検討する価値があります。
Q5. 時短勤務でも住宅ローンは組めますか?
A. 組めます。ただし、審査では時短勤務後の年収が評価されます。時短勤務による年収減少を考慮した返済計画を立てましょう。
Q6. 住宅ローン控除は育休中でも受けられますか?
A. 育休中で所得税が発生しない年は控除を受けられませんが、復職後に再開できます。控除期間は最大13年間継続するため、長期的には十分なメリットがあります。
Q7. 審査に落ちた場合、再申請はできますか?
A. 可能です。ただし、信用情報機関(CIC、JICC)には審査履歴が6ヶ月間残ります。複数の金融機関に同時申し込みすると、審査に不利になる可能性があるため注意が必要です。
まとめ
育休中でも、適切な準備と対策を行えば住宅ローンを組むことは十分可能です。本記事のポイントを改めて整理します。
育休中に住宅ローンを組むための重要ポイント
- 復職証明書を取得:復職予定日・雇用形態・想定年収を明記
- 産休前の源泉徴収票を準備:フルタイム時の収入を証明
- 配偶者の収入を活用:ペアローンや収入合算を検討
- 頭金を多めに準備:物件価格の20~30%が目安
- 柔軟な金融機関を選ぶ:フラット35、地銀、信金が狙い目
- 税制優遇を最大活用:住宅ローン控除、フラット35子育てプラス
- 無理のない返済計画:返済負担率25~30%以内、緊急資金確保
育休は人生の大切な時期であり、同時に住宅購入を検討する絶好のタイミングでもあります。本記事の情報を参考に、ご家族にとって最適な住宅購入計画を立てていただければ幸いです。
不明な点や個別の相談がある場合は、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーに相談することをおすすめします。
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