団体信用生命保険(団信)とは?住宅ローンの必須知識を専門家が解説|持病の不安も解消!

マイホームの購入は、人生における大きな夢の一つです。 しかし、高額な住宅ローンを組むにあたり、「もし自分に万が一のことがあったら、残された家族はどうなるのだろう…」という不安がよぎる方も多いのではないでしょうか。 そんな時に家族を守る重要な役割を果たすのが、「団体信用生命保険(団信)」です。 この記事では、住宅ローンを検討中の方が抱える団信に関するあらゆる疑問や不安を解消します。 専門用語を避け、団信の基本的な仕組みから、費用、持病がある場合の加入条件まで、専門家が一つひとつ丁寧に解説していきます。 最後まで読めば、あなたとご家族に最適なプランを選び、安心してマイホームの夢を実現するための知識が身についているはずです。


この記事は約18分で読み終わります。

目次

そもそも団体信用生命保険(団信)とは?住宅ローン加入時の必須知識

 あなたに万が一のことがあっても、家族に家を残せる保険

 団信の仕組みをわかりやすく解説

 原則加入が必須!もし団信なしで住宅ローンを組むと…

団信の保障内容|どこまでカバーされる?基本と特約を徹底比較

 基本保障:死亡・所定の高度障害状態になった場合

 【種類別比較表】ライフプランに合わせて選べる特約(オプション)

 がん保障特約:がんと診断された時点でローン残高がゼロまたは半額に

 3大疾病保障特約:がん・急性心筋梗塞・脳卒中に備える

 8大疾病・11大疾病保障特約:さらに広い範囲の病気をカバー

 全疾病保障特約:病気やケガによる就業不能状態にも対応

 夫婦でローンを組むなら「連生団信」「クロスサポート」

気になる費用は?団信の保険料と支払い方法

 保険料は「住宅ローン金利への上乗せ」が一般的

 【シミュレーション】特約あり・なしで総支払額はいくら変わる?

 注意点:団信は生命保険料控除の対象外

【重要】団信の加入審査|持病があると入れない?健康告知のポイント

 審査で最も重視されるのは「現在の健康状態」と「過去の病歴」

 正確な申告が必須!「告知義務」とは?違反のリスクも解説

 こんな病気でも入れる?気になる加入条件の具体例

団信の審査に落ちた…マイホームを諦める前に試したい4つの対処法

 ① 引受基準緩和型「ワイド団信」を検討する

 ② 団信加入が任意な住宅ローン「フラット35」を利用する

 ③ 配偶者など健康な方を主債務者にして申し込む

 ④ 既存の生命保険で不足分をカバーできないか見直す

失敗しない団信の選び方|我が家に最適なプランを見つける3ステップ

 STEP1:家族構成や働き方から必要な保障を考える

 STEP2:保険金が支払われる「条件」をしっかり確認する

 STEP3:保障内容と金利上乗せのバランスで判断する

いざという時のために知っておきたい手続きと注意点

 加入時に注意すべき「免責事由」とは

 万が一の時の保険金請求手続きの流れ

団信選びに迷ったら地域密着の不動産会社に相談するのも一つの手

 複数の金融機関との提携で最適な住宅ローン・団信プランを提案

 お客様の声から見る、専門家によるサポートの価値

まとめ:団信を正しく理解して、安心してマイホームの夢を叶えよう

そもそも団体信用生命保険(団信)とは?住宅ローン加入時の必須知識

住宅ローンの話になると必ずと言っていいほど耳にする「団信」という言葉。
なんとなく「保険」だとは分かっていても、その詳しい中身についてはよく知らないという方も多いでしょう。
まずは、団信がどのようなもので、なぜ住宅ローンとセットになっているのか、基本的なポイントから押さえていきましょう。

あなたに万が一のことがあっても、家族に家を残せる保険

団体信用生命保険(団信)とは、住宅ローンの返済期間中に契約者が亡くなったり、所定の高度障害状態になったりした場合に、その時点でのローン残高が保険金によって全額返済される生命保険のことです。

つまり、もし契約者に不測の事態が起きても、残されたご家族は住宅ローンの返済義務を負うことなく、そのままマイホームに住み続けることができます
団信は、大切な家族に経済的な負担と住まいを失うリスクを残さないための、非常に重要なセーフティネットなのです。

団信の仕組みをわかりやすく解説

団信の仕組みは、契約者(あなた)、金融機関(銀行など)、保険会社の三者で成り立っています。
少し複雑に感じるかもしれませんが、お金の流れはシンプルです。

登場人物 役割
契約者(あなた) 住宅ローンを借り入れ、団信に加入する人。
金融機関(銀行など) 住宅ローンを貸し出し、団信の契約者となる団体。
保険会社 団信の保険金支払いなどを実際に担当する会社。

基本的な流れとしては、金融機関が保険会社と契約を結び、住宅ローン利用者はその団体の一員として保険に加入します。
保険料は多くの場合、住宅ローンの金利に含まれる形で金融機関に支払い、万が一の際には保険会社から金融機関へ直接保険金が支払われ、ローンが完済される仕組みです。

原則加入が必須!もし団信なしで住宅ローンを組むと…

現在、ほとんどの民間金融機関では、住宅ローンを組む際に団信への加入を必須条件としています。
なぜなら、金融機関にとっても、貸し出したお金が回収不能になるリスクを避けるための重要な保証となるからです。

もし団信に加入せずに契約者が亡くなった場合、住宅ローンの返済義務は、配偶者やお子さんなどの相続人に引き継がれます
残された家族が収入の柱を失った上に、毎月数万円から十数万円のローン返済を続けていくのは、計り知れない負担となるでしょう。
団信は、そうした最悪の事態を防ぐために不可欠な制度なのです。

 

団信の保障内容|どこまでカバーされる?基本と特約を徹底比較

団信の保障には、全てのプランに含まれる「基本保障」と、ご自身の希望に応じて保障範囲を広げられる「特約(オプション)」があります。
どのようなリスクに備えたいか、ライフプランや健康状態に合わせて最適なプランを選ぶことが大切です。
ここでは、基本保障の内容と、代表的な特約の種類を比較しながら見ていきましょう。

基本保障:死亡・所定の高度障害状態になった場合

団信の最も基本的な保障は、契約者が「死亡」した場合、または保険会社が定める「所定の高度障害状態」になった場合に適用されます。

所定の高度障害状態」とは、病気やケガによって極めて重い障害が残った状態を指し、具体的には以下のようなケースが該当します。

 両眼の視力を永久に失ったもの

 言語またはそしゃくの機能を永久に失ったもの

 両上肢を手関節以上で失ったもの

 常に介護を要する状態 など

これらの状態になったと保険会社に認定されると、死亡時と同様に住宅ローンの残高がゼロになります。

【種類別比較表】ライフプランに合わせて選べる特約(オプション)

基本保障に加えて、がんや生活習慣病など、特定の病気や状態に備えるための「特約」を追加することができます。
特約を付けると保障が手厚くなる分、住宅ローンの金利が上乗せされるのが一般的です。
どのような特約があるのか、一覧で比較してみましょう。

特約の種類 主な保障内容 一般的な金利上乗せ幅(目安) こんな人におすすめ
がん保障特約 がん(所定の)と診断された場合にローン残高が50%または100%保障される。 +0.05% ~ +0.15% がんの家系で心配な方
3大疾病保障特約 がん、急性心筋梗塞、脳卒中で所定の状態になった場合にローン残高が保障される。 +0.2% ~ +0.25% 生活習慣の乱れが気になる方
8大・11大疾病保障特約 3大疾病に加え、高血圧、糖尿病、肝疾患、腎疾患、慢性膵炎などを幅広くカバー。 +0.25% ~ +0.3% より手厚い保障で安心したい方
全疾病保障特約 病気やケガで一定期間以上、働けない状態(就業不能状態)が続いた場合に保障。 +0.3%前後 自営業・フリーランスの方
連生団信・クロスサポート 夫婦ペアローンで、どちらか一方に万が一のことがあった場合に保障。 金融機関による 夫婦で住宅ローンを組む方

がん保障特約:がんと診断された時点でローン残高がゼロまたは半額に

がんは日本人の2人に1人がかかると言われる身近な病気です。
がん保障特約は、医師によって「がん」と診断が確定した時点で、住宅ローンの残高が100%(全額)または50%(半額)保障されるものが主流です。
入院や手術をしなくても診断だけで保障されるため、早期の経済的負担軽減につながるのが大きなメリットです。

3大疾病保障特約:がん・急性心筋梗塞・脳卒中に備える

がん急性心筋梗塞脳卒中は、日本人の死因の上位を占める3大疾病です。
この特約は、これらの病気で保険会社が定める所定の状態になった場合にローンが保障されます。
例えば、急性心筋梗塞や脳卒中の場合、「初めて診断され、その治療を目的として入院を開始した場合」や「手術を受けた場合」などの条件が定められています。
治療が長期化し、収入が減るリスクに備えることができます。

8大疾病・11大疾病保障特約:さらに広い範囲の病気をカバー

3大疾病保障をさらにパワーアップさせたのが、このタイプの特約です。
3大疾病に加えて、高血圧性疾患糖尿病慢性腎不全肝硬変慢性膵炎といった生活習慣病なども保障の対象となります。
保障範囲が広がるため安心感は増しますが、その分、金利の上乗せ幅も大きくなる傾向があります。
ご自身の健康状態や家計とのバランスを考えて検討することが重要です。

全疾病保障特約:病気やケガによる就業不能状態にも対応

特定の病名だけでなく、あらゆる病気やケガが原因で、長期間働けない「就業不能状態」になった場合に備えるのが全疾病保障です。
毎月のローン返済額が一定期間保障されたり、就業不能状態がさらに長引いた場合にはローン残高がゼロになったりします。
ただし、うつ病などの精神疾患は対象外となるケースが多いなど、注意点もあります。
特に、傷病手当金などがない自営業やフリーランスの方にとって心強い保障と言えるでしょう。

夫婦でローンを組むなら「連生団信」「クロスサポート」

夫婦共働きでペアローンを組む場合、団信の入り方も工夫が必要です。
「連生団信」は、夫婦のどちらか一人に万が一のことがあった場合、住宅ローンの残高すべてが保障されるプランです。
一方、「クロスサポート」は、夫婦がそれぞれ自分の持ち分(借入額)に対して団信に加入する形です。
残された方の返済負担をなくしたい場合は連生団信、保険料を抑えたい場合はクロスサポートなど、ご家庭の方針に合わせて選びましょう。

 

気になる費用は?団信の保険料と支払い方法

保障が手厚いのは魅力的ですが、やはり気になるのは「費用がどれくらいかかるのか」という点です。
団信の保険料は、月々の家計に直接関わってくる大切なポイント。
ここでは、保険料の仕組みや具体的なシミュレーションを通じて、コスト感をしっかり把握していきましょう。

保険料は「住宅ローン金利への上乗せ」が一般的

団信の保険料は、毎月別途現金で支払うわけではありません。
多くの場合、住宅ローンの基準金利に、特約に応じた利率を「上乗せ」する形で支払います。

  • 基本保障(一般団信):金利上乗せなし(無料)
  • 特約付き団信:金利に年0.05%~0.3%程度上乗せ

基本保障のみであれば、保険料は金融機関が負担してくれるため、実質無料で加入できます。
がん保障などの特約を付ける場合は、その保障内容に応じて金利が上乗せされ、毎月の返済額に反映される仕組みです。

【シミュレーション】特約あり・なしで総支払額はいくら変わる?

金利が0.2%上乗せされると、実際に支払額はどれくらい変わるのでしょうか。
具体的な条件でシミュレーションしてみましょう。

<シミュレーション条件>
• 借入額:3,000万円
• 返済期間:35年
• 返済方法:元利均等返済
• 基準金利:年1.0%
プラン 適用金利 毎月の返済額 総返済額 特約なしとの差額
特約なし 年1.0% 84,685円 35,567,700円
特約あり(+0.2%) 年1.2% 87,510円 36,754,200円 +1,186,500円

このケースでは、月々の差額は約2,825円ですが、35年間の総額で見ると約118万円もの差になります。
この金額で「万が一の安心」を買うと考えるか、負担が大きいと考えるか、ご家庭の価値観や家計状況と照らし合わせて判断することが大切です。

注意点:団信は生命保険料控除の対象外

年末調整や確定申告の際に、支払った保険料に応じて税金が還付される「生命保険料控除」という制度があります。
しかし、団信の保険料は、この控除の対象にはなりません

これは、団信の契約者が金融機関であり、住宅ローンの利用者が保険会社と直接契約しているわけではないためです。
民間の生命保険とは扱いが異なる点を覚えておきましょう。

 

【重要】団信の加入審査|持病があると入れない?健康告知のポイント

住宅ローンを検討している方、特に持病をお持ちの方が最も心配されるのが「団信の審査に通るかどうか」ではないでしょうか。
「持病があるから、マイホームは諦めるしかないかも…」そんな深刻な不安を抱える方も少なくありません。
ここでは、審査で何が見られるのか、そして審査を通過するために最も重要な「告知」のポイントについて詳しく解説します。

審査で最も重視されるのは「現在の健康状態」と「過去の病歴」

団信に加入できるかどうかは、保険会社による書類審査で決まります。
その中心となるのが、加入申込書兼告知書に記入する「健康状態」に関する情報です。
保険会社は、告知された内容をもとに、将来の保険金支払いリスクがどの程度あるかを判断します。

主な告知項目は以下の通りです。

 最近3ヶ月以内に医師の治療・投薬を受けたことがありますか?

 過去3年以内に下記の病気で、手術を受けたことまたは2週間以上にわたり医師の治療・投薬を受

 けたことがありますか?(例:がん、心臓病、脳卒中、高血圧症、糖尿病など)

 手足の欠損または機能に障害がありますか?

これらの質問に対し、正直に「はい」か「いいえ」で答え、該当する場合は病名や治療期間などを詳しく記入する必要があります。

正確な申告が必須!「告知義務」とは?違反のリスクも解説

審査に通りたいからといって、持病があることを隠したり、事実と異なる内容を告知したりすることは絶対にやめましょう。
これを「告知義務違反」と言い、発覚した場合には非常に重いペナルティが課せられます。

もし告知義務違反が判明した場合、保険契約は解除されます。
最悪のケースは、万が一の事態が起きた後で違反が発覚し、保険金が一切支払われないことです。
そうなると、残された家族は保障を受けられないまま、巨額のローン返済に追われることになってしまいます。
告知は、必ずありのままの事実を正確に申告することが鉄則です。

こんな病気でも入れる?気になる加入条件の具体例(高血圧・うつ病など)

「持病があると、もうダメだ…」と考えるのは早計です。
病名だけで一律に加入できないと決まるわけではなく、症状の重さや治療の状況によって総合的に判断されます。

例えば、高血圧症でも、服薬によって血圧が安定していれば加入できるケースは多くあります。
うつ病などの精神疾患も、現在は完治して治療を終えていれば、加入できる可能性があります。
大切なのは、現在の状態を正確に告知し、保険会社の判断を待つことです。
自己判断で諦めず、まずは正直に申し込んでみることが重要です。

 

団信の審査に落ちた…マイホームを諦める前に試したい4つの対処法

万が一、団信の審査に通らなかったとしても、マイホームの夢を諦める必要はありません。
いくつかの代替策があり、あなたに合った方法がきっと見つかります。
ここでは、審査に落ちてしまった場合に検討すべき4つの具体的な対処法をご紹介します。

① 引受基準緩和型「ワイド団信」を検討する

ワイド団信は、その名の通り、一般の団信よりも加入条件(引受基準)を広く緩和した商品です。
高血圧症や糖尿病などの持病がある方でも加入しやすくなっているのが特徴です。
ただし、加入しやすくなる分、保険金支払いのリスクが高まるため、住宅ローンの金利がさらに年0.3%程度上乗せされることが一般的です。
返済額は増えますが、保障を得られるという大きなメリットがあります。

② 団信加入が任意な住宅ローン「フラット35」を利用する

住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する「フラット35」は、団信への加入が必須ではなく、任意となっています。
そのため、健康上の理由で団信に加入できない方でも、住宅ローンそのものを利用することが可能です。
ただし、万が一の保障が全くない状態でローンを組むのは非常に危険です。
フラット35を利用する場合は、別途、民間の生命保険に加入するなどして、ご自身で保障を確保する必要があります。

③ 配偶者など健康な方を主債務者にして申し込む

もし配偶者に安定した収入がある場合は、申込者を変更するという方法も有効です。
健康状態に問題のない配偶者を主債務者(住宅ローンの主な契約者)として申し込むことで、団信の審査をクリアできる可能性があります。
ただし、住宅ローンの審査は申込者の年収や勤続年数などに基づいて行われるため、配偶者の返済能力が問われることになります。

④ 既存の生命保険で不足分をカバーできないか見直す

すでに民間の生命保険に加入している場合、その保障内容を見直してみましょう。
住宅ローンの残債をカバーできるだけの死亡保険金が設定されていれば、それが団信の代わりとなり得ます。
もし保険金額が不足している場合は、保障額を増額したり、新たに保険に加入したりすることを検討します。
一般的に団信よりも保険料は割高になる傾向がありますが、有効な選択肢の一つです。

 

失敗しない団信の選び方|我が家に最適なプランを見つける3ステップ

ここまで団信の様々な側面を見てきましたが、いざ選ぶとなると「結局、自分にはどれが合っているの?」と迷ってしまうかもしれません。
大切なのは、他人の選択を真似するのではなく、ご自身の家族構成やライフプランに合った保障を主体的に選ぶことです。
ここでは、後悔しない団信選びのための3つのステップをご紹介します。

STEP1:家族構成や働き方から必要な保障を考える

まずは、ご自身の家族がどのようなリスクに弱いかを考えてみましょう。

  • お子さんが小さいご家庭:働き盛りの時期に長期療養が必要になると教育費などが厳しくなるため、3大疾病や全疾病保障の手厚い保障を検討する価値があります。
  • 配偶者が専業主婦(主夫)のご家庭:契約者の収入が途絶えると家計への影響が非常に大きいため、幅広いリスクに備えることを優先しましょう。
  • 自営業・フリーランスの方:会社員のような傷病手当金制度がないため、働けなくなった時の収入減に直結します。全疾病保障の必要性は特に高いと言えます。

STEP2:保険金が支払われる「条件」をしっかり確認する

同じ名前の特約でも、金融機関や引受保険会社によって、保険金が支払われる条件は微妙に異なります。
例えば、がん保障でも「がんと診断された時点」で支払われるものと、「がんの治療を目的とした入院を開始した場合」に支払われるものでは、受け取れるタイミングが大きく変わります。
契約前には必ず「契約概要」や「注意喚起情報」、「契約のしおり・約款」といった書類に目を通し、どのような場合に保障されるのかを正確に把握しておきましょう。

STEP3:保障内容と金利上乗せのバランスで判断する

手厚い保障は大きな安心につながりますが、その分、毎月の返済額は増加し、家計を圧迫する可能性もあります。
STEP1で考えた「備えたいリスク」の優先順位を明確にし、無理のない返済計画を維持できる範囲で最適なプランを選ぶことが重要です。
「あれもこれも」と欲張るのではなく、「これだけは絶対に外せない」という保障を見極め、コストとのバランスを取る視点を持ちましょう。

 

いざという時のために知っておきたい手続きと注意点

無事に団信に加入できた後も、知っておくべき大切なポイントがあります。
それは、保険金が支払われない「免責事由」と、万が一の事態が起こってしまった際の「請求手続き」です。
いざという時に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、最後の注意点を確認しておきましょう。

加入時に注意すべき「免責事由」とは

免責事由とは、たとえ保障の対象となる事態が発生しても、保険金が支払われない特定のケースのことです。
最も重要なのは、すでにお伝えした「告知義務違反」です。
その他、保険契約の責任開始日(保障がスタートする日)から1年以内の自殺なども、一般的に免責事由に該当します。
契約時にこれらの条件をしっかり理解しておくことが、トラブルを避けるために不可欠です。

万が一の時の保険金請求手続きの流れ

もし契約者に万が一のことがあった場合、残されたご家族が保険金の請求手続きを行うことになります。
慌てずに対応できるよう、大まかな流れを知っておくと安心です。

  1. 金融機関への連絡:まずは住宅ローンを借り入れている金融機関に連絡し、契約者が亡くなった旨を伝えます。
  2. 必要書類の準備・提出:金融機関から案内された必要書類(死亡診断書のコピー、保険金請求書、戸籍謄本など)を準備し、提出します。
  3. 保険会社の審査:提出された書類をもとに、保険会社が保険金の支払い対象となるかを審査します。
  4. 保険金の支払い:審査が完了し、支払いが決定すると、保険会社から金融機関へ直接保険金が支払われ、住宅ローンが完済されます。

 

団信選びに迷ったら地域密着の不動産会社に相談するのも一つの手

団信は多くの金融機関が様々なプランを提供しており、自分一人で比較検討するのは大変な作業です。
そんな時は、銀行の窓口だけでなく、住宅ローンの知識が豊富な地域密着の不動産会社に相談してみるのも賢い選択です。
中立的な立場から、あなたにとって最適なプランを一緒に考えてくれる心強いパートナーとなるでしょう。

複数の金融機関との提携で最適な住宅ローン・団信プランを提案

例えば、福岡県で地域に根ざしたサービスを展開する不動産会社の中には、複数の金融機関と提携しているところがあります。
そのため、特定の銀行の商品だけを勧めるのではなく、各社の住宅ローン金利や団信の保障内容、審査基準などを横断的に比較することが可能です。

お客様一人ひとりの年収や家族構成、健康状態などを丁寧にヒアリングした上で、最も有利な条件でローンを組めるよう、プロの視点からアドバイスをしてくれます。
不動産の専門家が、資金計画からワンストップでサポートしてくれるのは大きな安心材料です。

お客様の声から見る、専門家によるサポートの価値

実際に専門家のサポートを受けた方は、その価値を実感しています。
「持病があったため団信の審査に不安がありましたが、担当の方が親身に相談に乗ってくださり、加入できる可能性がある金融機関を複数提案してくれました。おかげで無事にローンを組むことができ、感謝しています」(大野城市在住 A様)
このような声からも分かるように、豊富な知識と経験を持つプロに相談することで、諦めかけていた道が開けることもあるのです。

 

まとめ:団信を正しく理解して、安心してマイホームの夢を叶えよう

この記事では、住宅ローンに付随する団体信用生命保険(団信)について、その仕組みから選び方、注意点までを網羅的に解説しました。

団信は、単に住宅ローンを組むための条件というだけではありません。
それは、あなたと家族の未来を守るための、非常に重要で心強い「お守り」です。
基本的な保障内容を理解し、ご自身のライフプランに合った特約を賢く選ぶこと。
そして、加入審査では健康状態を正直に告知すること。
これらのポイントを押さえれば、団信はあなたのマイホーム計画における最大の味方になってくれます。

この記事で得た知識が、あなたの不安を解消し、自信を持って住宅ローン選びに臨むための一助となれば幸いです。
大切な家族との新しい生活を、心からの安心と共にスタートさせてください。